認知症の種類・原因・行動・心理症状
思い違いをしている人も多い「認知症」について正しく知るために、認知症の概要や種類、原因となる主な病気や行動・心理症状について詳しくまとめていきます。認知症は老化によって起こる病気だと思っている人も多いのですが、原因がはっきりと分かっていないため正しくしくは病気ではなく「症候群」のことを指しています。種類によって症状が異なるため治療法もそれぞれ違います。認知症の進行スピードを緩やかにするためには原因となる病気や症状をよく理解し、適切な治療を行うことが大切です。
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認知症は病名ではなく症候群のこと
老化で物忘れがひどくなった状態のことを認知症と思っている人もいますが、認知症とは様々な原因によって脳細胞の働きが悪くなったことで生活するのが困難になった状態のことで加齢による物忘れとは大きく違います。本人に自覚がないまま進行していくため、「気付いたらかなり進行していた」ということもあります。また、認知症と一言でいってもいくつか種類があり症状もそれぞれ違うため、種類ごとに適切に治療していかなければなりません。
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認知症の原因となる主な病気
認知症は種類によって症状が異なるため、画一的な治療ではなく症状ごとに適切な治療をしなければなりません。ここでは認知症を発症する主な原因となるアルツハイマー病や慢性硬膜下血腫などの病気について取り上げていきます。どのような症状が現れて、どのように進行していくのか、適切な治療方法は何か、を1つひとつみていきましょう。認知症の進行を止めることはできませんが、正しく治療することで進行スピードを緩やかにすることができます。
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最も多いアルツハイマー型の症状と進行
認知症を発症している人の中で最も多くの割合を占めているのがアルツハイマー型認知症です。物忘れなどの記憶障害が主な症状ですが、記憶障害といっても場所や人物の認識ができなる見当識障害や一連の動作が分からなくなる失行など色々あります。これらの症状はアルツハイマー型認知症に限らず、他の認知症でもよく現れる症状なので、正しい対処法を知っていればより適切な看護ができるようになります。初期・中期・後期に現れる症状を詳しくまとめているので、看護の参考にしてみてください。
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認知症が引き起こすさまざまな行動・心理症状
認知症患者の行動や心理症状について詳しくみていきましょう。認知症を発症するとこれまでできていたことができなくなってしまうため、本人も強い不安や混乱を感じています。本人にとっては筋道の通った当たり前の行動でも、周囲からはなかなか理解が得られず問題行動とみなされることがあります。認知症の進行スピードを緩やかにするためには症状をよく理解し適切に対応することが大切です。なぜ、そのような行動を取るのか、認知症でよくみられる行動や心理症状から考えていきましょう。