認知症の現実とより良い看護を目指す人が取るべき資格
より質の高い認知症看護を目指すなら認知症について正しい知識やスキルを学ぶことができる資格を取得しましょう。認知症のメカニズムや病態を熟知している「認知症看護師」は認知症看護に欠かせない存在ですが、取得ハードルが高いため諦めてしまう看護師も少なくありません。そんな看護師におすすめなのが、実務経験があれば誰でも取得できる「認知症ケア専門士」です。患者目線の認知症看護が学べるとあって近年受験者が増えてきています。
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認知症が引き起こすさまざまな行動・心理症状
まずは認知症の行動や心理症状を理解しておきましょう。認知症になると様々な症状が現れます。たとえば問題行動といわれる徘徊。これは場所の見当識障害から起こる症状ですが、本人にとっては確たる理由があっての行動なので家族など周囲の人が引き留めるのは簡単なことではありません。また、初期の段階から現れることが多い暴力や暴言は脳が委縮して感情がコントロールできなくなることで現れる症状です。本人が理解できない状況や尊厳が傷つけられたときに現れることが多いので接し方に注意が必要です。
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認知症認定看護師の必要性と資格
より良い認知症看護を行うためには、認知症について正しい知識やスキルを持っていなければなりません。そこでおすすめなのが「認知症認定看護師」の資格です。認知症について豊富な知識やスキル、経験を持ち、専門機関で学んだ人だけに与えられる資格ですが、今後も高齢者の増加が見込まれる日本には欠かせない存在であると注目を集めています。認知症のメカニズムや病態を熟知しているため、患者やご家族にとっては医師よりも気軽に相談できる相手として頼りにされています。
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もうひとつの資格『認知症ケア専門士』
認知症認定看護師の資格は取得しておきたいところですが、専門機関で6ヶ月間学習しなければならないため、多忙な看護師にとってはハードルの高い資格です。そこで近年受験者が増えているのが「認知症ケア専門士」です。実務経験があれば誰でも取得できるとあって、毎年かなり多くの人が受験しています。認知症看護について学ぶことで患者の目線に立ってより質の高い看護ができるようになり、後進の育成にも役立つとあって、看護師だけでなく介護職に就いている人も取得しています。